2023年10月09日

和歌山県、昨年度公共交通機関資料集を発行

和歌山県総合交通政策課はこのほど、昨年度の県内公共交通機関の状況などをまとめた資料集を公開しました。
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020500/book.html

それを受けて、和歌山都市圏の路線バスの乗車密度(1kmあたり利用人数)をまとめたPDFを今年も作成しました。
https://ocean547.net/wap/pdf/20231029.pdf からダウンロードいただけます。過去5年間の推移をご覧いただけます。

バスの利用者は今年3月現在ですが、徐々に回復傾向にあることがうかがえます。

なお、過去に制作したファイルを同じフォルダに残しています。よろしければどうぞ。
5年前の状況はこちら
https://ocean547.net/wap/pdf/20181025.pdf

一番古いデータは2014年のものです。こちらからご覧いただけます。
https://ocean547.net/wap/pdf/20150821.pdf
 
  
Posted by わかやま小町 at 21:41Comments(0)和歌山交通ニュース

2023年09月25日

和歌山バス10月1日ダイヤ改正実施、新系統も

和歌山バスは今日、10月1日にダイヤ改正を実施することを発表しました。
当初廃止の意向を示していたものの、和歌山市から利便性向上を条件とした運行補助金の支給が決まったことを受け、短距離系統の新設をおこない増便をおこなうこととしています。

【新設系統】
 34系統 養翠園前-雑賀崎-新和歌浦-日赤前-和歌山城前-南海和歌山市駅
 85系統 紀伊駅前-川永団地

34系統はかつて存在していた、32系統・長路発雑賀崎経由の南海和歌山市駅ゆきの事実上の復活といえます。ただ、南海和歌山市駅ゆきのみだった32系統とは異なり、上下ともに運転されるのが相違点。これもかつて運転されていた31系統南海和歌山市駅発雑賀崎経由の水軒口ゆき(南海和歌山市駅発のみ)と足して2で割ったような系統ですね。

今回の改正では、養翠園前発が平日朝に、南海和歌山市駅発が平日夜間に設定されています。これまでより利用可能な時間帯が拡大していることがうかがえます。

85系統は川永団地と紀伊駅前の区間運転で、朝は川永団地発、夜は紀伊駅前発ということで両区間の通勤・通学の利便性向上を目的としているようです。

このほか、94系統南海和歌山市駅発紀伊風土記の丘ゆきが平日日中にも設定されるなど、雑賀崎、六十谷、鳴神の各線の利便性向上、という補助金支給要件に沿った改正となっています。
一方で、25系統(和歌山駅-和歌浦口)や88系統(和歌山駅-鳴滝団地-南海和歌山市駅)など、一部の路線で減便も行われ、現有の乗務員・車両数でなんとかやりくりした状況もうかがえます。

なお、もうひとつ廃止候補となっていた89系統(和歌山大学前駅-鳴滝団地)については今回は動きはありません。

今回の改正が利用客増加につながるか、注目です。


 和歌山バス系統番号の推移(Excelデータ)更新しました(2023.9.29)
 https://1drv.ms/x/s!Ak-0-4RYTc8DgapiOqnFmKK51Qk9kw?e=JYjkK2
  
Posted by わかやま小町 at 16:41Comments(0)和歌山交通ニュース

2023年09月04日

9月の話題

■和歌山市地域バス、2路線が新規開設へ

昨年度、和歌山市地域バスは6つの地区で行われた実証運行の結果、本格運行の基準を満たすと判断された有功(いさお)線、木本・西脇線の2路線について、和歌山市は今年11月にも本格運行を開始する方針を明らかにしました。

有功線は11人乗りのワゴン車を使ってJR六十谷駅・オークワ六十谷店と有功地区の山あいにあるニュータウンを1日6往復します。
木本・西脇線は9人乗りのワゴン車を使って木ノ本ニュータウンから商業施設、労災病院、八幡前駅前を経由して八幡台方面を結ぶU字型の路線となり、こちらも1日6往復します。

8月下旬に開かれた地域公共交通会議の結果を受けて、現在許認可申請が行われており、11月からの運行開始を目指すことになっており、これで地域バスとしては市内3路線となります。

なお、昨年度の実証運行で好調な実績を挙げながらも、主要目的地のスーパーマーケットの閉店に伴い本格運行開始が保留となっていた川永地区については、スーパーの事業者が入れ替わって再オープンすることがほぼ確定したことから改めて実証運行を行う方針です。


■和歌山電鐵 うめ星電車は長期離脱中

和歌山電鐵はお盆過ぎに伊太祈曽-大池遊園間で多数の落雷を受け、電車や踏切制御装置などが故障し、2日間にわたって、伊太祈曽-貴志間の運転を取りやめました。

山東駅停車中に落雷を受けたとみられる「うめ星電車」は機器に損傷を受け自走できない状態となっているようです。修理に必要な部品の調達に時間がかかることから9月4日現在では復旧時期は未定で、運行カレンダーを見る限り、少なくとも9月18日までは運転できない状態が続くとみられています。
うめ星電車と同型の車両は南海電鉄に数編成残るだけで、もし、うめ星電車専用の部品の交換が必要となれば相当な時間がかかると思われます。他の南海の車両とも共有可能な部品であればいいのですが・・・。


■和歌山バス 一部路線の廃止は撤回か

新型コロナウイルス感染症の影響で8月上旬から一部の便の運休が実施されていましたが、運転士の方が復帰されたことから通常ダイヤに戻っています。

なお、6月の市議会補正予算に、雑賀崎循環線、六十谷線、鳴神線の3路線の運行を継続するための支援補助金が計上されたとお伝えしておりました(http://komachi.ikora.tv/c3144.html)が、当方が確認した資料には栄谷線については言及がなく、廃止の可能性が高いと記事のなかでも触れていますが、今日現在でも公式サイトで廃止についての言及がなく、当面は存続の方向になったものとみられます。

数日前に、燃料代高騰を伝える新聞記事では、和歌山バスの担当者の話として「運賃は従来通り維持したい」と現状維持を進めたい旨の発言が記載されているなど、できるだけ現状を維持したいという思惑が伝わってきます。なお、補助金支給に際して付せられている「運行ダイヤの見直し、利用促進に取り組むことなど」という条件がどのようなものなのかは現段階では明らかにはなっていません。
   
Posted by わかやま小町 at 20:52Comments(0)和歌山交通ニュース

2023年08月01日

【速報】和歌山バス、8月2日から路線バス一部運休

和歌山バスは、複数の乗務員が新型コロナウイルスに感染し、路線バス運行に必要な乗務員数を確保することが困難となったことから、8月2日より平日の路線バスの一部を運休することを発表しました。

運休する便の一覧はこちらにあります。
https://www.wakayamabus.co.jp/news/unkyu20230731/

ラッシュの時間帯は極力避けているようにみられます。多くの学校が夏休みに入っていることもあり、通学への影響は少ないかと思いますが、8月1日16時現在、路線検索にはこの運休は反映されていませんので、ご注意ください。  
Posted by わかやま小町 at 15:58Comments(0)和歌山交通ニュース

2023年07月23日

和歌山市内路線バス廃止の動き その後

4月下旬に和歌山市の会議にて、和歌山市内の路線バスの一部区間を9月末で廃止する方針が示された件の続報です。

和歌山バスと和歌山市などとの協議が行われ、和歌山市が6月市議会に提案した補正予算に運行補助金が盛り込まれ、雑賀崎循環線、六十谷線、鳴神線の3路線については、運行ダイヤの見直し、利用促進に取り組むことなどを条件に存続に舵を切ったようです。
栄谷線89系統についてはこのような話はなく、現状では9月末の廃線が濃厚です。


和歌山地区に限らず、全国の路線バス事業者はコロナ禍や燃料費高騰などの影響で経営が非常に厳しくなっており、地域によっては運転士不足を原因とした減便も行われています。

運転士不足の要因としては厳しい労働環境、賃金の低さが指摘されていますが、賃金を引き上げようとすると運賃の値上げを行わざるを得ず、悩ましい状態となっています。
和歌山県内では、橋本市と高野山を営業エリアとする南海りんかんバスが約20%の運賃引き上げを申請しているほかは現時点では値上げの動きはありません。和歌山バス・和歌山バス那賀では、消費税率改定を除けば、少なくとも四半世紀以上運賃改定は行われていません。しかし、両者とも通年運転士を募集しており、人員不足がたいへん厳しい状態であることがうかがえます。

利用者としては、路線維持のための運賃値上げを受け入れざるを得ない時期もやってくるかもしれません。
   
Posted by わかやま小町 at 19:00Comments(0)和歌山交通ニュース