2013年11月21日

紀三井寺地域バス、利用促進で増収を&那賀バスにまた珍車?

◆紀三井寺地域バスの今後の事業計画、承認

11月20日に開かれた和歌山市公共交通会議で、紀三井寺地域バスの現状の報告と今後の計画が提案されました。

和歌山市の地域バス事業は、運行主体は地域で設置される運営協議会となっており、和歌山市が実施するプロポーザル審査で採択された事業者がバスを運行。最初の1年は試験運行として、運賃収入や運営協議会の自己負担などを含めた地域からの収入が事業費の10%、2年目以降は20%を超えること、かつ、運賃収入が1年目は事業費5%、2年目は10%を超えることが運行継続の条件となっています(市街化調整区域・市街化区域で割合は若干異なります)。残りの部分を和歌山市が補助金の形で支援、つまり初年度は運行経費の9割まで、2年目以降は8割までが補助額の上限となります。
つまり、地域、事業者、行政がともに協力をし合いながら地域の公共交通機関を維持していこうという仕組みです。

さて、紀三井寺地域で運行されている平日1日6往復の地域バス「紀三井寺線」ですが、10月末までの7ヶ月のトータルの収益率は約16%と、初年度の条件をクリアした状態にはなっていますが、このまま続きますと2年目は基準に届かないことになってしまいます。そこで、紀三井寺団地周辺ではアンケートを実施したり、沿線のスーパーに買い物用の時刻表を配架したり、といった利用促進に向けた取り組みが進められています。

20日に示された今後の計画では、バス停の増設と一部ダイヤ修正、そして運賃の見直しが挙げられています。
・スーパーウジタ内原店-エバグリーン紀三井寺店の間に「上山医院前」を新設し、それにともない一部ダイヤの修正を実施。
・これまで一律200円で70歳以上、小学生、障がい者は100円としていた運賃を見直し。紀三井寺団地内相互、医大病院-紀三井寺駅間は一律100円、紀三井寺団地内と医大・紀三井寺駅間をまたぐ利用は200円とし、70歳以上の割引を廃止。

この運賃改定を10月までの実績に適用すると収支率20%を超え、2年目以降の基準に到達。運賃値上げによる乗客の逸走の懸念はあるものの、紀三井寺団地内の相互利用が予想以上に多いことから沿線に4箇所あるスーパーへの外出利用を促進することで増収に繋げたい考えとのこと。医大病院まで出向いて一般の路線バスに乗り換えたり、車を所有しているものの地域バス存続に向けた自主的な利用も少なくないといい、紀三井寺地域バス運行協議会では今後も自分たちの公共交通として利用促進を進めていきたいと話していました。
なお、70歳以上の利用者が8割、月によっては9割にもあがることから、通常の利用者にとっては運賃の実質値上げにつながることもあり、消費税増税にともなう運賃への転嫁は今回は行わないとのことです。

交通会議では上記を柱とした計画が承認され、今後、関係部局へのバス停設置や運賃改定の認可等の手続きを進めることとなり、早ければ来年2月頃の実施を目指す方針です。


◆和歌山バス那賀、また珍車?

 和歌山バス那賀車庫に「南海バスの色違い」のバスが停車していたとの情報をいただきました。南海バスの車両側面には赤とオレンジの曲線ラインが2本ずつ描かれていますが、それが青とオレンジになっているとのこと。また色のバリエーションが増えるのでしょうか・・・?

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Posted by わかやま小町 at 01:47│Comments(0)和歌山交通ニュース
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