2022年11月30日

きのくに線白浜以南、経営は改善も依然大幅赤字

JR西日本は今日、輸送密度が2,000人/日未満の区間の最新の営業状況を公表しました。
 https://www.westjr.co.jp/press/article/items/221130_00_senkubetukeieizyoukyou.pdf

和歌山県内ではきのくに線の白浜-新宮間が該当し、2019年度~2021年度の3カ年平均で
 収支率 13.0%
 営業係数 769(収入100円を得るのに769円の費用がかかっている)
 営業収入 4.4億円
 営業費用 33.9億円
 赤字額 29.5億円
 輸送密度は1987年の4123人が2021年に731人と1/5以下に減少

・・・となっています。

4月11日の記事(http://komachi.ikora.tv/e1507673.html)の数字と比較しますと・・・

2017年から2019年の3カ間平均
 収支率 19.0%
 営業係数 525
 営業収入 6.7億円
 営業費用 35.4億円
 赤字額 28.6億円
 輸送密度は2019年1085人

2018年から2020年の3カ間平均
 収支率 15.5%
 営業係数 647
 営業収入 5.4億円
 営業費用 34.7億円
 赤字額 29.7億円
 輸送密度は2020年608人

ということで、2019年度末以降のコロナの広がりを考えると、赤字額の増加、収支率の悪化は想定されたところですが、注目したいのは輸送密度です。2020年はコロナ禍で4割減となりましたが、2021年は2020年と比較して2割ほど回復しています。
通学需要の一定の回復、サイクルトレインによる利用者増などが寄与したのではないかと推察されます。実際に普通電車の利用者数は増加傾向という一部報道もありました。ただ、単価の高い特急利用者が十分に回復しておらず、増収にはつながっていないと思われます。

依然、地方鉄道は厳しい状態は続いていますので、今後も動きには注目していきたいところです。


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Posted by わかやま小町 at 21:55│Comments(0)和歌山交通ニュース
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