2020年03月31日

わかやま電鉄、5月9日に減便改正

わかやま電鉄は、大型連休明けの5月9日土曜日にダイヤ改正を実施することを発表しました。
昨今の運転士不足と利用状況などを勘案した減便ダイヤとなってしまいました。

プレスリリース上でも運転士の人材不足と、いわゆる働き方改革による時間外勤務の上限規制について触れられています。わかやま電鉄に限らず、中小の鉄道事業者でも運転士不足は深刻な課題になっています。従来は時間外勤務でなんとかしのいできたケースであっても、働き方改革による時間外勤務の上限規制が厳しくなり、今年からは中小企業も対象になります。
なんらか不測の事態があると列車の運転自体できなくなる可能性がでてきているともいえます。路線バス業界ではひと足早くこの事態が訪れており、大都会の黒字路線であっても減便を余儀なくされているケースも出ています。

また、県道13号和歌山橋本線のバイパス完成と、現役世代の減少などにより、定期通勤・通学定期の利用が減少傾向にあるほか、Covid-19感染拡大以降は国内外を問わず団体利用が激減しており、収支にも大きな影響が及んでいます。こうしたことが今回のダイヤ改正の背景にあるようです。

さて、わか電の新ダイヤですが、大きなポイントは3つ。

●夕方以降は和歌山-伊太祈曽間の区間運転を大幅に削減し、17時~21時台は全線30分ヘッド化
●朝時間帯も和歌山-伊太祈曽間の区間運転を平日は2往復、土休日は1往復削減。
●結果として、伊太祈曽-貴志間は午前と夕方から夜にかけての運転間隔が現在より短くなり利便性向上

運転本数としては、南海時代にワンマン化による増便が行われた1999年5月7日ダイヤ改正以前のダイヤに近づいた形となります(99年以前は日中は40分間隔で、終電は22時台でしたのでそれよりは本数は多くなっています)。


債務超過に陥っていることから、なんとか次の手を打ちたい貴志川線。昨年、「キシカイセイプロジェクト」が発表され「枕木オーナー制度」、その後「つり革オーナー制度」などの計画が出るも、Covid-19感染拡大による乗客減少に伴ってまだ実行できない状態が続くうえに、減便改正と暗い話題が続いていますが、なんとかここで踏ん張って、次の一手につないでいきたいところです。


詳細はこちらをご覧ください。
https://www.wakayama-dentetsu.co.jp/2020/03/31/%e8%b2%b4%e5%bf%97%e5%b7%9d%e7%b7%9a-2020-5-9-%e3%83%80%e3%82%a4%e3%83%a4%e6%94%b9%e6%ad%a3/

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Posted by わかやま小町 at 21:39│Comments(0)和歌山交通ニュース
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