2018年06月29日

「オーシャンアロー」がピンチ?振り子電車のいま

先週、今週と、立て続けに天王寺駅で車両トラブルが発生し、大きな影響が出ました。
トラブルが発生したのはどちらも同じ283系車両「オーシャンアロー」で、さすがに現在車両工場に入って整備中、代わりの車両が運用についているそうです。

さてこの283系は、もともとの予定では今年春のダイヤ改正で、運用を白浜以北に限定させる方向で検討されていることが昨年の秋にわかり、地元自治体から猛反対にあったのはまだ記憶に新しいところです。
 参考:来春くろしお減便?283系も白浜以北に?(2017.10.17) http://komachi.ikora.tv/e1303417.html

283系は1994年の登場直後から新大阪・京都-新宮間を1日1往復半、毎日800~900km走行するという相当過酷な運用を強いられ続けました。これがたたったのか、近年故障が目立っているといわれています。先日は天王寺駅から阪和線に入る線路上で立ち往生したようですが、きのくに線内でも車輪の空転による運行トラブルが時たま発生していますし、制御付き振り子装置や空調装置も故障がちといわれています。

きのくに線高速化事業の花形として投入された283系ですが、6両編成が2本と3両編成が2本の合計18両しかなく、予備で使える車両も少ないという事情もあり、結果として少ない車両数が長距離運用に使われることで「酷使」の状況を生んだものとみられます。


283系は「制御型振り子」という装置で、カーブで車体を傾けて高速走行ができる機構を搭載しています。旧くろしおの381系が「自然振り子」でカーブで自然に車体を傾ける機構でしたが、この乗り心地に難があったことから、カーブに差し掛かる直前から徐々に車体を傾けることができる制御型振り子機構が開発され、現在すべてのJR旅客会社に制御型振り子電車が存在しています。
ただ制御型振り子車両の開発・製造に高額の費用がかかることもあり、最近の新型車両では新幹線N700A等にも搭載されている空気ばねを使った「車体傾斜装置」と高性能の台車を使うことで制御型振り子を代用しようという動きが広がってきています。

登場当時は在来線車両として最新鋭に近い機構を満載した283系オーシャンアローですが、長年の酷使だけではなく、技術革新の流れに乗れないまま、2020年台半ばには引退を迎えることになりそうです。

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