2018年02月24日

珍列車「B快速」廃止へ?!

今週、3月17日JRダイヤ改正に対応した時刻表が一斉に発売されましたが、兼ねてから案内されていた阪和線始発のB快速新大阪行き以外にも、阪和線の列車体系に一部変化があり、「B快速」が今回のダイヤ改正で廃止される可能性があることが明らかになりました。

B快速は、阪和線和歌山-熊取間が各駅停車、熊取-天王寺間が快速運転となる列車で、wikipediaの記述によると88年に設定されたのが始まりのようです。90年代半ば以降長らくは和歌山始発と午前中に数本設定されているのみでした。
駅や列車ではB快速と案内されますが、市販の時刻表や車内の停車駅案内では「快速の一部が和歌山-熊取間各駅停車」と案内されるなど、必ずしも案内が充実しているわけではありませんでしたが、「B快速」という列車種別は全国では阪和線のほか仙台地区でしか見られない希少なものでした。

00年代には天王寺発のB快速が設定されるなど増減がありましたが、現在は紀州路快速の大部分が熊取以南各駅停車とB快速と同等になりました。ただ大阪環状線直通もしくは関空快速と併結して「紀州路快速」として運転されますので「B快速」と名乗る列車自体はごく少数にとどまっていました。

市販の時刻表では現在のB快速に相当する列車が見当たらないことから、本改正で廃止ではないかと見られています。
3月にJRのダイヤ検索がダイヤ改正に対応することから、正式にはそれを待ちたいと思います。  
Posted by わかやま小町 at 23:35Comments(0)和歌山交通ニュース

2018年02月16日

和歌山県、新年度予算発表

 2月14日に和歌山県の新年度予算が発表されました。また新規政策・重要政策についての内容も公表されました。
 和歌山県財政課が公表している資料のなかから、公共交通にまつわる新規事業を2つみつけましたのでお知らせします。

●バス利便性向上促進事業 予算額13,334千円
 路線バス事業者が行うICカードやバスロケーションシステム導入を支援
【補助率】国1/3以内、県1/6以内、市町村1/6以内
【対象経費】設備整備費、システム開発費等
【事業予定】H30 バスロケーションシステム導入への支援、H31~ ICカード導入への支援

 補助率から逆算すると総事業費は8,000万円程度となりますが、国・県・市町村の協調補助制度となっていますので、どこかの市町村が予算化しないと実現は困難ということになります。おそらく県都である和歌山市からスタートとなるものと思われますが、2月16日に発表された和歌山市の新年度予算案は詳しい内容は報じられておらず、その内容を確認したいと思います。
 事業予定をみますと、新年度はバスロケ、翌年度にIC導入支援という形になっていますが、詳しい内容は未定で、いつからICカードが利用可能になるかは現段階ではわかりません。

<2月16日22時追記>
 和歌山市新予算にバスロケ導入への支援経費として1333万円が計上されていることをわかやま新報が報じました。これにより、本事業は和歌山バスへの支援を前提としていることが事実上確定しました。


●持続可能なふるさと生活圏づくり 予算額1,144千円
 人口減少の中、地域での生活を守るため、ふるさと生活圏の維持や持続可能な地域公共交通ネットワークについて考える機会を創出
(1)ふるさと生活圏の維持について考える
 ふるさと生活圏の維持・活性化や集落再編について、住民に最も身近な市町村職員等の理解を深めるため、セミナーを開催
(2)持続可能な地域公共交通ネットワークを考える
 これからの地域公共交通のあり方について、県・市町村・事業者・地域住民が参加し、共に考える研究会を開催

 すでに県内のいくつかの市町村で、行政・事業者・地域住民等が参画する「地域公共交通網形成計画」の策定が進められていますが、本事業はその計画とは異なる性格のように写ります。既存の過疎地域支援策(例:昭和の大合併前の旧村程度の範囲で活性化を図る事業体に対して3年間で合計1000万円の補助金を交付する事業等があります)を一段階進めるための事業のようです。


 これらの事業が今後どのように動くか、注目したいところです。



  
Posted by わかやま小町 at 21:15Comments(0)和歌山交通ニュース

2018年02月05日

貴志川線×ヤマト運輸、貨客混載を2月16日から開始

以前、このブログでもご紹介しましたが、和歌山電鐵が検討してきた貨客混載について、ヤマト運輸との連携で2月16日から開始することが今日発表されました。

ヤマトホールディングスのプレスリリースはこちら
http://www.yamato-hd.co.jp/news/h29/h29_122_01news.html

ヤマト運輸の和歌山太田センターから、貴志川線の田中口駅にコンテナを運び、田中口7:15発の電車で移動。6分後に神前駅でコンテナを下ろし、8時から神前エリアでリヤカー付き電動自転車で配達するということです。

神前駅周辺の住宅地は道路が狭く、トラックでの輸送には不向きで、対策が求められており、国交省事業を活用して貨客混載の可能性を検討してきました。手元にはお歳暮シーズンに間に合わせたいというお話も入っていましたが、国交省当局との調整に手間取ったのか、当初想定よりも遅れての開始となりました。

今後、貴志川線の各駅にオープン型ロッカーの設置や手荷物配送サービス、県産品の販路拡大に向けた活用を検討するとしています。

なお、和歌山県内でヤマト運輸と交通事業者の貨客混載の事例でいいますと、昨年10月から有田鉄道バスが藤並駅前-清水間で実施しており、県内2例目となります。  
Posted by わかやま小町 at 17:52Comments(0)和歌山交通ニュース

2018年02月04日

2月17日、「EST創発セミナー」和歌山市で開催!

ESTってお聞きになったことありますでしょうか。「環境的に持続可能な交通」の略称です。
国連でもSDGs(エス・ディ・ジーズ:持続可能な開発のための目標)が採択され、日本政府もSDGsを推進するなど様々な分野で「持続可能」がキーワードになってきています。

そんなESTについて、和歌山で考えるセミナーが2月17日土曜日の午後、和歌山市男女共生推進センター「みらい」で開催されます。
和歌山とほぼ似た規模でオムニバスタウン事業を実施した岐阜市の事例紹介もありますよー。ご都合つく方はぜひご参加を。

なお、会場には駐車場がありませんので、電車・バスでお越しください。和歌山市駅から徒歩約10分、市役所前バス停から約5分です。

詳細・お申込みは公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団ウェブサイトへ!
http://www.estfukyu.jp/sohatsu55.html  
Posted by わかやま小町 at 00:09Comments(0)和歌山交通ニュース